指名検索で勝ち残る!脳内SEO戦略
指名検索は、顧客があなたの会社やサービスを直接検索している証。
つまり、潜在顧客ではなく、すでにあなたに興味を持っている顧客を獲得できる、最も効率的な集客方法なのです。
本記事では、指名検索獲得のための具体的な施策を解説。覚えやすく、検索しやすい社名・ブランド名にする方法、SNSを活用して顧客との繋がりを強化する方法、音声メディアで新たな顧客層を獲得する方法など、あなたのビジネスを成長させるための戦略を詳しく紹介します。
なぜ今、指名検索が重要なのか?
指名検索は、SEOにおいて重要な指標の一つです。
かつては被リンクがSEOにおいて重要な指標でしたが、近年は指名検索など、その他の指標の重要性が高まっています。被リンクはGoogleのアルゴリズムの根幹を成す指標でしたが、スマートフォン時代の到来により、被リンクが貼られる機会は減少しました。
そのため、Googleは複合的な要素を踏まえて、より高精度な判断を行うようになりました。近年では、E-E-A-Tと呼ばれる「経験」「専門性」「権威性」「信頼性」の指標がSEOの順位に影響を与えており、指名検索は、これらの指標の一つと考えられます。
指名検索とは、サイト(ブランド、サービス、プロダクト)が認知されており、検索者が頭の中で想起していることを示す検索行動です。ユーザーが何かを知りたい、行動したいと考えたときに、直接指名して検索するため、その領域での人気を表すと捉えられます。マーケティングでは「エボークトセット」とも呼ばれ、何かをしよう、買おうと思った時に頭の中でイメージされる集合体のことです。第一想起とも呼ばれ、すでに頭の中で選ばれるブランドになっているからこそ指名検索は起きるのです。
選ばれるブランドになっていること(脳内SEOで勝っていること)は、E-E-A-Tを測る上で非常に有用です。そのため、E-E-A-Tを重視する現在のアルゴリズムでは、指名検索数が非常に重要視されていると考えられます。
指名検索を増やすための具体的な施策
情報やサービス、商品を探したい際、人は既知の情報や信頼できる情報源を頼りにします。この「既知の情報」や「信頼できる情報源」が、指名検索につながります。
例えば、「美味しいラーメン屋さんを探したい」と思った時、友人が「〇〇ラーメンが美味しいよ」と教えてくれた場合、あなたは「〇〇ラーメン」で検索するでしょう。これは、友人の情報は信頼できる情報であり、〇〇ラーメンが美味しいという情報が既に頭に入っているからです。つまり、指名検索は、ユーザーが既に知っている情報や信頼できる情報源に基づいて行われる検索と言えるのです。
SNSなどで名前が話題になり、興味を引いた結果、指名検索が増えることは一時的に起こりえます。しかし、持続可能な指名検索数の上昇を目指すためには、ユーザーにとって「〇〇といえば、XX」となるようなブランディングやPR施策が不可欠です。
SEOの施策というよりは、ブランディングやPR領域の施策に近しいですが、現代のSEOにおいてはこれらの領域の知見は必須です。今回ご紹介した施策も参考に、様々な取り組みを試してみてください。
覚えやすく、検索しやすい社名・ブランド名にする
検索エンジンで特定のブランドやサイトを見つけることを指名検索と言いますが、この指名検索を増加させるには、覚えやすく、ユーザーが検索しやすいブランド名やサイト名を設定することが重要です。英語で長く、複雑なブランド名や、キーボード入力しにくい名前は、ユーザーにとって検索しにくく、結果的に指名検索数が伸び悩む原因となります。ブランド名やサイト名は、企業の理念やストーリーを反映して決定されるべきですが、同時にSEO担当者は、覚えやすさと検索しやすさの観点も考慮すべきです。ブランド名を短くしたり、入力しやすい名称に変更することで、指名検索数の増加を実感できるケースは少なくありません。
SNSで顧客との繋がりを強化し、エンゲージメントを高める
SNSの活用は、企業やブランドの認知度向上に大きく貢献し、ひいては指名検索数の増加に繋がります。SNSを通じて、ブランド名や商品・サービスへの認知度を高めることで、ユーザーはニーズが発生した際に、自然とあなたのブランドを思い出し、指名検索を行う可能性が高まります。
SNSの中でも、YouTube、Instagram、Twitterはそれぞれ特性が異なり、指名検索に繋がりやすい傾向が見られます。特にYouTubeは、動画広告などを通じて、明確にブランドや商品・サービスをアピールすることで、ユーザーの記憶に残りやすく、指名検索に繋がりやすいと言えるでしょう。
YouTube広告では、指名検索をターゲットKPIとして設定することで、より効果的に運用することができます。例えば、ブランド名を含むキーワードで広告を配信したり、動画内でブランド名を繰り返し強調したりすることで、ユーザーの記憶に強く印象付けることができます。このように、SNSを戦略的に活用することで、指名検索数を向上させ、ブランド認知度を高めることが可能となります。
音声メディアを活用し、新たな顧客層を獲得する
音声メディアは、特定の商品やサービスを検索する際に役立ちます。これは、音声を聴いている間は、画面操作に集中する必要がないため、他の作業を行うことができるためです。耳で聞いたブランドに興味を持ったユーザーは、スマートフォンで検索する可能性があります。ラジオなどの音声メディアで商品やサービスが紹介された場合、その商品の名前やサービス名を直接検索するユーザーが増加することがあります。音声メディアの将来的な成長率は不明ですが、リソースを割り当てる価値は高いと言えるでしょう。
サイトのTOPページを魅力的にし、再訪率を高める
ユーザーが頻繁に特定のサイトを検索する場合、そのサイトのTOPページには最新情報やお得な情報が掲載されているなど、再訪を促す要素があることが多いでしょう。頻繁な指名検索を実現するためには、TOPページを魅力的なコンテンツで構成し、ユーザーが何度も訪れたくなるような仕掛けを施すことが重要です。毎日チェックしたくなるようなコンテンツを制作できれば、サイトへの集客力は大幅に向上するでしょう。ブログなど、単に記事が羅列されているだけのサイトには、工夫を加えることでさらなる魅力を引き出すことができるはずです。
顧客に愛される、強いブランドを構築する
ユーザーの検索意図を満たす優れたブランドを構築することが、指名検索数の増加に繋がる重要な要素です。例えば、「マヨネーズ」と聞いて多くの人が「キューピー」を思い浮かべるように、圧倒的なブランド認知度を持つことで、指名検索数は自然と上昇します。
魅力的なブランドを築き上げるには、提供する価値を徹底的に磨き上げ、その価値を効果的に伝えるための戦略(デリバリー、コミュニケーション)を構築することが不可欠です。このプロセスは、SEOの範囲を超えた取り組みとなります。
しかしながら、SEOの真髄は、ブランドの育成にあると考えることもできます。そのため、SEOの枠にとらわれず、ブランド力の強化にも積極的に取り組むべきです。
指名検索獲得戦略
指名検索は、あなたのビジネスを成長させるための重要な要素です。顧客に深く記憶され、選ばれる存在になるには、覚えやすく魅力的な社名・ブランド名、顧客との繋がりを強化するSNS活用、そして魅力的なウェブサイトなど、多角的な施策が必要です。これらの施策を効果的に実行することで、顧客の検索意図を捉え、ビジネスを成功へと導くことができます。